Dell Inspiron Mini 12 に Ubuntu 8.04 をインストール
Ubuntu プリインストールの Inspiron Mini 12 を買ったのだが、 i386 ではなく lpia アーキテクチャとなっている。 今のところ i386 と lpia の中身は同じであるようだが、 apt でいつものように Ubuntu のパッケージをインストールできない。 i386 の Ubuntu をインストールすることにしたのだが、 問題がいくつもあったのでメモをしておく。
失敗
そもそも、Mini 12 で使われている GMA 500 が困ったもので、 Ubuntu は 8.04 ならば専用の xserver-xorg-video-psb を使うことで ある程度は使うことができるらしい。 Dell 版の Ubuntu も xserver-xorg-video-psb を使っているようだ。 当然、8.10 や 9.04 を使おうかと思ったのだが、 xserver-xorg-video-psb が対応していない (詳しくは、他のサイトのページを参照)ので、断念。
まず、Ubuntu 8.04.2 の日本語版をインストールしようとした。 Ubuntu 8.04.2 のディスクイメージから Ubuntu 8.10 を使って 起動用のUSBメモリを作り、起動した。 Xが起動するところまでいかずに、 initramfs となり止まってしまう。 調べると Mini 12 の BIOS が問題のようで、 これを解決する方法は見つからなかった(BIOSのバージョンアップ待ち?)。
Ubuntu 8.04.2 インストール
次に、テキストベースのインストーラならインストールできるのではないかと思い、 8.04.2 の alternate 版を使うことにした。 はじめ、USBメモリを使って起動したのだが、 どうもCDでなくてはいけないようなエラーがでて失敗。 インストールイメージを CD に焼き、それを USB 外付け CD ドライブから起動した。 途中で、HDD が見つからなく、ドライバを選択せよとなった。 たしか「ide_generic」だったと思うが、これを選択した。 あとは、順調に進み、インストールは終了した。 CPUが遅いので、私が使っているデスクトップと比べて、 結構時間はかかる。
インストール後、起動すると HDD が見つからずに、grub で止まってしまう。 grub で「e」を押すとオプションを編集できる。 ここで、
kernel /boot/vmlinuz-2.6.*** splash
などとなっている部分の最後に(splash の後に)「 generic_all_generic_ide」を追加する。 これで起動ができる。
カーネルモジュールのコンパイル
起動しても xserver-xorg-video-psb がインストールされていないので、 解像度が 1024x768 か 800x600 などになって 合っていない。 http://gihyo.jp/admin/serial/01/ubuntu-recipe/0057 にあるように xserver-xorg-video-psb をインストールすればよい。 /etc/apt/sources.list に
deb http://ppa.launchpad.net/ubuntu-mobile/ppa/ubuntu hardy main deb-src http://ppa.launchpad.net/ubuntu-mobile/ppa/ubuntu hardy main
追加して、xserver-xorg-video-psb をインストールする。 さらに、カーネルモジュールのコンパイルが必要で、rootで
apt-get install fakeroot apt-get build-dep linux-ubuntu-modules-`uname -r` mkdir src cd src/ apt-get source linux-ubuntu-modules-`uname -r` cd linux-ubuntu-modules-* echo "CONFIG_DRM_PSB=m" >> debian/config/i386 fakeroot debian/rules binary-modules-generic
とし、コンパイルする。できた linux-ubuntu-modules-2.6.24-23-generic_2.6.24-23.37_i386.deb を
dpkg -i linux-ubuntu-modules-2.6.24-23-generic_2.6.24-23.37_i386.deb
でインストールする。 私は aptitude を使っているのだが、このあと、
aptitude update aptitude safe-upgrade
すると linux-ubuntu-modules-2.6.24-23-generic_2.6.24-23.37_i386.deb が 置き換わってしまう。 apt pinning で対応できると思ったのだが、うまくできなかった。 結局、次のようにして対応した(パッケージ名は間違っているかもしれないが)。
aptitude hold linux-ubuntu-modules-2.6.24-23-generic
これで、ドライバの出来はまだまだのようだが、 使うには困らないくらい状態にはなった。 あと、気づいた問題としては、ハイバーネートはできなかった (サスペンドは試していない)。